「PMOへ転職したいんだけど、どんなスキルが必要なのか分からない」
「PMOの仕事内容って、実際どんな業務があるの？」
「未経験でもPMOへ転職できるのかな」
PMOに興味がある人は、このような悩みをお持ちではないでしょうか。
当時はシステムエンジニアだった私も、実際にPMO未経験から転職に成功しました。
この記事では私の実体験をベースに、PMOの仕事内容、求められるスキル、未経験からPMOになるための準備について解説します。
この記事を読めば、未経験の方でもPMOに転職する方法が分かります。
ぜひ、最後までご覧ください。
PMOとは
PMOについて「どんな仕事なの？」と聞かれることがよくあります。
ここでは、以下に分けて解説します。
- 主な業務内容
- PMとPMOの違い
- PMOの将来性
主な業務内容
PMO（プロジェクトマネジメントオフィス）は、PM（プロジェクトマネージャー）の補佐として、プロジェクトの進捗管理やPMのサポート業務を担当します。
PMOがいると、PMは事務作業や進捗管理業務から解放され、意思決定に集中しやすくなるのです。
チームとしては全体の進捗を把握でき、目の前の開発に集中しやすくなります。
具体的には、次のような業務があります。
- タスク、スケジュール、リリース管理
- 会議ファシリテーション、議事録作成
- 資料作成
仕事内容は、企業ごとで幅広い業務対応が必要な場合があります。
私が実際に経験したのは、このような作業内容でした。
| 勤務先 | 担当業務 |
| 1社目 | WBS作成、要件定義書作成、テストケース作成、テストエビデンス作成、ドキュメント作成 |
| 2社目 | WBS管理、タスク管理、議事録作成、ファシリテーション、アジェンダ作成、リソース管理、テスト、リリース対応 |
| 3社目 | 議事録作成、タスク管理、ファシリテーション、リリース対応、社内問い合わせ対応、スケジュール調整、資料作成、ベンダーコントロール |
最初から全業務の経験がなくても大丈夫です。
実際にPMOとして働く経験を積みながら、様々なスキルを身につけていくと良いでしょう。
PMとPMOの違い
PMは責任者、PMOはPMのサポート役です。
PMはプロジェクトの責任者として、計画〜リリースまでの全プロセスを統括します。
プロジェクトチームやクライアントとメインでやり取りし、日々の進捗や問題点を報告します。
他にも、プロジェクト遂行のために、以下のような様々な業務を担当するのです。
- コスト管理
- 品質管理
- 人員の手配
- 顧客折衝
PMOはPMのサポート役として、以下のような業務を担当します。
- 全体のタスクの管理
- PMやチームメンバーとの情報共有
- 資料作成
- スケジュール調整
- 議事録作成
PMOはPMの業務の一部を担い、PMが意思決定しやすいような支援が大事です。
PMOは、プロジェクトを成功させるために、欠かせない存在です。
PMOの将来性
PMOの需要は増加しており、今後も高い状況が続く傾向です。
ITの発達やDX（デジタルトランスフォーメーション）の進展に伴い、ITプロジェクトが複雑化しています。
それに伴い、PMだけでは管理が困難になってきた背景から、PMOの需要が増えているのです。
私もPMOへの転職活動をしていた際に、未経験でも募集している企業が複数社あることを知り、需要の高さを実感しました。
需要が今後も増加する見込みがある一方で、一般の求職者からすると認知度が低いというのが現状です。
企業からのニーズに対してPMOを目指す人が少ない観点ことからも将来性があるといえます。
求められるスキル
未経験からPMOへ転職するためには、具体的にどんなスキルが必要でしょうか。
実際に働いた経験から体感した、PMOに求められるスキルは次の3つです。
- コミュニケーション能力
- 進捗管理スキル
- 資料作成能力
転職の成功率を上げるためにも、ここで必要なスキルを具体的に見ていきましょう。
コミュニケーション能力
PMOには、コミュニケーション能力が欠かせません。
円滑にプロジェクトを進行するために、チーム内外の関係者と良好なコミュニケーションを取れる力が必要です。
- 良好な関係が築けている関係者の場合
相手の人柄や性格も理解しやすいため、やりとりがスムーズに進みます。
- 関係性が浅い関係者の場合
なかなか依頼内容の意図が伝わらない場合があります。結果的に、コミュニケーションコストが上がってしまう可能性があるのです。
私自身は、プロジェクトを進めている途中でPMOが必要になりアサインされた場合が多くあります。
業務を進めながらも、同時並行でチームメンバーとコミュニケーションを取り、一人ひとりを知る必要がありました。
プロジェクトを進めることばかりに気を取られず、やりとりがしやすい関係性づくりも大切にしましょう。
進捗管理スキル
進捗管理の経験がある方は、未経験でもPMO転職に有利です。
プロジェクトにはさまざまな課題が発生するため、優先順位を調整しながら、進捗状況を管理する力が求められます。
タスクやスケジュールをWBSやガントチャートで可視化したり、RedmaineやBacklogといったタスク・課題管理ツールを使って、メンバーの進捗や作業の抜け漏れをチェックしたりする必要があります。
スケジュールやリソース管理も対応する場合があるため、全体を見渡し進捗を把握するスキルを身につけることが重要です。
資料作成能力
PMOは、プロジェクトの進捗報告やステークホルダーへの情報共有、課題の整理と対策検討など、さまざまな場面で書類作成を求められます。
具体的には、次のような資料を作成する機会があります。
- 進捗報告書
- 課題管理表
- スケジュール表
- 会議議事録
- ステークホルダー向けの報告資料
これらの資料を効率的に作成するために、これらのOfficeソフトのスキルが必要です。
- Excel（関数・集計・分析）
- Word（文書作成）
- PowerPoint（プレゼン資料）
特にExcelでは、関数（SUM、VLOOKUP、PIVOTテーブル等）を使用して数値の集計や分析を行う場面も多いので、慣れておくことがおすすめです。
企業によっては、Googleのスプレッドシートやドキュメントを使用する場合もありますが、上記Microsoft Officeが使えれば応用できます。
未経験からPMOになるための準備
業務内容や必要なスキルについて解説しました。
ここからは、PMOになるための準備について、ご紹介します。
PMOの業務内容を理解しておく
PMO転職を成功させるためには、まず業務内容を正確に理解することが重要です。
実際の作業を知ることで、面接での質問に的確に答えられるだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐことができます。
もしあなたの職場にPMOがいる場合は、その人がどんな仕事をしているのか積極的に観察し、将来自分が担当する際のロールモデルとして参考にしましょう。
会議での役割、資料作成の内容、メンバーとのコミュニケーション方法といった、具体的な業務の進め方を学ぶことができます。
身近にPMOがいない場合は、転職エージェントから詳細な業務内容を聞いたり、PMO経験者のブログや転職体験談を読んだりして、リアルな仕事のイメージを把握しておきましょう。
スキルの棚卸しをしてアピール材料を見つける
PMOの業務内容を理解したら、次に自分のスキルを棚卸しして、PMO業務に活かせる経験がないか確認しましょう。
タスク管理やスケジュール管理、議事録作成など、他の職種で経験している場合があります。
このような場合は、未経験でも優遇される可能性があります。
私の場合は、以下のような経験がありました。
- イベント開催の進捗管理
- SEとして要件定義～開発～リリースまでの経験
- 議事録作成
PMOは未経験でしたが、業務の一部を経験したことがあったため、転職の際のアピール材料になりました。
このように、過去にPMO業務に類似した経験がある場合は、それを具体的にアピールすることで転職しやすくなる可能性があります。
タスク管理に慣れておく
PMOは自分だけでなく、チーム全体のタスクを管理します。
プロジェクトメンバーの進捗や作業の抜け漏れをチェックする、重要な役割を担います。
そのため、まずは個人レベルでタスク管理の感覚を身につけておくことが重要です。
人の課題を見える化し、優先順位を整理したり、漏れを拾ったりする意識を今から養っておきましょう。
普段から「Todoist」や「Trello」といったタスク管理ツールを使用して、慣れておくことが大切です。
例えば「切手を買う」「○○を勉強する」といった些細なことでも進捗管理ツールに入れて、完了まで追う経験をしておくことで、やることを頭で覚えず、アプリで管理する習慣が身につきます。
こうした練習により、複数人のタスクを同時に管理する際の基礎的な感覚が養えます。
また、進捗の見える化（状況を一目で分かるようにする）スキルが自然と身につき、PMOとしての課題管理能力の土台となるでしょう。
転職エージェントに登録する
PMOへの転職を成功させるためには、転職エージェントの活用が特に重要です。
PMOという職種は企業によって「プロジェクト推進」「業務改善」「IT企画」といったさまざまな名称で募集されており、自力で探すと見落としてしまう可能性が高いためです。
また、同じ「PMO」という名称でも、企業によって役割や業務範囲が大きく異なります。
求人票の情報だけでは、実際の業務内容の判断が困難です。
転職エージェントであれば、これらのPMO関連求人を幅広く把握しており、あなたの経験やスキルに合った案件を的確に紹介してもらえます。
未経験でも、今のあなたの経験で採用される場合があるのです。
PMO業務の一部を経験していない場合でも、コミュニケーション能力の高さをアピールし、未経験でPMOになった友人もいます。
まずは転職エージェントに登録して、現時点で紹介可能な案件を見てみましょう。
ひとりで考えるよりも、PMO転職に詳しいプロのエージェントにアドバイスをもらうことがおすすめです。
まとめ
未経験からPMOへ転職する方法について、紹介しました。経験がない職業への転職は、不安があるでしょう。
しかし、実際にやってみると、意外にうまくいく場合もあります。
私も過去の経験からPMOに関連するスキルをアピールし、転職に成功し、それから3年以上働き続けています。
今回のこの記事が、一歩踏み出すための参考になれば幸いです。
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